根管治療

根管治療

 むしばが進んでしまい、痛む(歯髄が細菌感染している)場合や、歯髄がすでに死んで化膿し(腐敗)ている場合は、治療は非常に難しく、複雑な、根管治療が必要となります。
歯髄は、歯に栄養を送り、"神経が生きている"と言われる様に、生きたままが理想です。歯を木にたとえると、生きている木は見た目細くても、十分丈夫で、容易には折れません。しかし、枯れてしまった木はどんなに太く丈夫そうに見えても、もろく大変折れやすいのです。それに腐敗している歯髄は放置するとますます炎症が広がりますし、この様に、終末状態まで達した歯は、やむを得ず、抜歯することに至るのです。

しかし、誰しも大切なご自身の歯をできることなら抜きたくはありません。
そこで、歯を残し、少しでも長く使えるようにする治療が、根管治療なのです。
この治療をしっかりと、丁寧に行うことにより、その歯をまだまだ長い期間使っていくこと(もちろんご本人メンテナンスなしではいえません)が可能になるのです。

サーマフィルのイメージ では、どの様な事が必要なのか? 私はこう考えます。
全ての治療に言えることですが、特に根管治療は、手間・暇(時間)をかけて、丁寧に行っていくことが重要と考えます。

例えば、1日に20〜30名患者さんをみる、いわゆる"混んでいる歯科医院"の場合、通常、1人の患者さんに多くの時間をかけられず、極端な場合、1時間待って10分〜15分しか治療時間が取れないという話を聞いたことがあります。
このような短時間の中で、ほんとうに"しっかりとした根管治療"ができるのか?、私は非常に疑問に思っています。
患者さんの中には、混んでいる歯科医院は人気があるからよい治療をしている、と思っている方もいるかもしれませんが、人気があり混んでいる事は悪いことではないが、本当にいい治療、というのを、もう一度考えていただきたいと思います。

まず、一番重要なのが、しっかりとした根管治療を行うこと、そして腐蝕の少ない丈夫な土台を、精度良く適合させ、しっかりと合着(接着力の強いセメント)し、外部より根管内に進入する細菌をシャットアウトすることです。

家を建てるとき、基礎工事は家を支える重要な工事だと思いますが、まさにそれと同じです。
もし、基礎工事の部分が、壊れやすい材料(プラスチック系等)や、腐蝕性の強い材料(銀合金等)の場合、長期にわたって使用することを考えると十分とはいえない、のではないでしょうか。
もっと言えば、特にプラスチック系の土台の場合、土台が破折したために、上に被っているその歯のかぶせもの(クラウン・ブリッヂ等)を使用できなくなる可能性がでてくるのです。
当医院でもよく見かけますが、上のかぶせ物はセラミックで、大変費用がかかったかかな......と思われるものでも、レントゲンで見ると、土台がプラスチックあるいは、セメントであったりする場合が多いですし、また、根管治療もアンダーで、根の先に病巣を持っていたりすることも多く見られます。

  "しっかりとした根管治療"についてですが、
歯髄の中は、目で見て確認することもできないし、すごく小さな歯の内部の複雑に伸びている毛根のようなところの治療になります。これは、大変時間がかかりますし、繊細な作業で、緊張が強いられます。(レーザー治療を併用)
特に大臼歯は、複雑な根管が、3根もしくは4根あるために、中に詰める薬が、ショート(いわゆる アンダー)していたりする状態が、多く見られます。
同じ歯の根管も1根、1根同じ状態ではないため(長さ・湾曲の有無等)に、1根ずつ長さを測り、ショートしないように、レントゲンで確認して、1根ずつ確実に仕上げていくことが重要と考えます。

これらの、"しっかりとした根管治療"と"丈夫な土台が精度よく入る"ことにより、十分に長持ちさせることができるのだと思います。