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痛みがあるのに歯の治療が必要ではない場合
歯科医院を受診するひとつのきっかけとして「歯や歯ぐきの痛み」ということがあると思います。
歯科医院で診てもらい、実際に治療をしてもらうことが必要だと考えるかも知れませんが、必ずしもそうではない場合があるのをご存知でしょうか。
ここでは「歯が原因ではない痛み」について考えていきます。
痛みには、
身体が傷つき生じる痛み
神経が傷つき生じる痛み
脳の中でおこる痛み
とがあります。
脳の中でおこる痛みについて
「病は気から」という言葉がありますが、病気は心の影響を強く受けるという意味を含んでいます。
身体と心とは密接に結びついていてお互いに影響しあっていることがわかっています。医学的には「心身相関」といいます。また心理面や社会面から病気を全体的に診断していく医学を「心身医学」といいます。
「心身医学」の対象のなかに「心身症」というものがあります。身体の不調があり、心理的、社会的原因が強くみられる状態そのものをいいます。
歯科で代表的な心身症(歯科心身症)には、口臭症や舌痛症などがあります。
お口に関連する器官は非常に繊細な感覚をもっていて、ある感覚が過敏になったり、感覚のまちがいが起こることがあります。患者さん本人は痛みを感じているのにもかかわらず、お口やその周辺には異常が見つからない状態となります。患者さんは歯や、歯ぐき等に問題があり治療してほしいと強く思っていますが、その部位の治療では患者さんの訴える痛みは解消しないのです。
このように感覚に異常が生じて痛みを感じるのに原因がわからず治療期間が長くなるというのも歯科心身症の特徴といえます。
歯科医院(開業医)ではこのような歯科心身症を診てもらうのが難しい場合もありますが大学病院等に紹介していただくことで対応できます。
当医院では、初診時に十分に時間をとり患者様のお話をしっかりと伺って、どのような病気であるかを診断致します。各種の審査の結果、もしもお口の状態が原因ではなく、心理的、社会的な面が影響している場合は心身症が疑われますので必要に応じて大学病院等を紹介させていただいております。